3Dデータの作製

3Dデータを自分でつくれれば、かなり自由にものをつくることが可能になります(なんでもつくれるとは限りませんが)。現状精密な3Dプリントは、DMMやShapewaysなどの専門の業者さんに任せることが最良と思っています(使ってる機材がいいため)。

最初は本当に3Dデータをつくれるのか不安でしたが、りとる ろめん’ずさんやくるまや軽便鉄道さんのWebをきっかけに自分でもやれるのではないかという希望をもったのがはじまりです。

私は2DCADはもともと使えたのですが、3DCADは使ったことがありませんでした。習得には大きな壁が立ちはだかり進んでは止まるを繰り返しました。知らない機能は今でもたくさんありますが、そこそこ迷わず形状をつくれるレベルになるのに2年近くかかっています。

 ■3DCAD

3Dのソフトは最初にSketchUp、次にGeomagic Design、最終的に職場と同じSolidWorksにしました。

Fusion 360、DesignSpark Mechanicalという無料で使えるソフトもあります。無料のものはいつサービスが終了してしまうか不安がありましたし(123D Designはサービスが終了したようです)、わざと機能を削っている印象があります。最初のころは無料や低価格のCADを使っていました。ある程度やれる自信を得た後は、パーツの修正や効率的な利用、学習のしやすさを考慮し、費用はかかりますが現在に至っています。CADは情報を得やすく機能の多いものの方が疑問点がより早く解決できると思います。

2DCADと3DCADのデータ作製方法はかなり異なります。とにかく試作品をどんどんつくって慣れ、3Dプリントしては確かめ、わからないことを聞いたり調べたりという方法をとるしかありませんでした。

 ■路面電車の3D作製(概要)

KATOやTOMIX、鉄コレの模型と比較して極端に大きかったり小さくならないようにだいたいのサイズを決め、ネット上の写真を参考にイメージを固めていきます。りとる ろめん’ずさんのWebに書かれていますが、実物をそのまま1/150に小さくしても模型として成り立ちません。150分の1(Nゲージ)サイズはかなり小さいので、細すぎては折れますし、ディティールが細かすぎてはきれいにプリントされません。

車体の特徴的な部分はうまく強調し、不要と思える部分は大胆に省略していきます。とりあえずできたものを何度も何度も写真と比較しては修正を加えます。車両によっては資料がそろわないものや、どうしても細かい部分がわからないものがあります。そういう場合は思い切ってあきらめて、想像でつくらざるを得ません。技術が未熟で思うように形状がつくれないこともあります。足回りと動力は既存の製品を利用することにしています。ですので、結果的に雰囲気は結構合っていても、実車とは似て非なるものとなっています。

色を載せてみると全体のバランスがよくわかるようになりますのでおすすめです。

 ■路面電車の3D作製(実際)

細かくは説明しませんが、私の実際の路面電車の作製方法はこうです。

  1. 本体はざっくりとした立体をつくり、シェルという機能を使って全体の厚さを1mmにする。
  2. 前面を作製、それをリア側にコピーする。次に片方の側面を作製、それを逆の側面にコピーする。屋根上をつくる。窓の桟はアクリルで最低でも0.3mmは必要と思います。
  3. 別パーツにしたほうがいいもの(クーラーや排障器、ビューゲル等使いまわしができるもの)はあらかじめ作製しておく。足回りもイメージ確認にどうしても必要なので市販の商品を測って作製しておく。
  4. 複数の写真と比較し、修正を繰り返す。問題がなさそうなら、サーフェスを使って本体を前面、側面、屋根パーツとなるようカットする。各パーツには組み合わせた時の糊代となる部分を加える。
  5. 各パーツをアセンブリで組み合わせ、干渉や位置関係を確認。修正が必要な場合は修正する。
  6. 実際に色を載せて、さらにバランスが悪くないかを確認する。おかしければ修正する。
  7. パーツをバラバラにして、ランナーをつけて3Dプリントに適した組み立てキットタイプにかえる。(一体型でもいいのですが、プリントの品質が落ちてしまうのであまりやりません。) 壊れやすいパーツはあらかじめ加えておくほうがいいです。
  8. stl形式に変換。netfabb Basicで3Dプリントデータの確認。問題がなくなったら、3Dプリントをアクリルで依頼する。

結構手間がかかります。写真と自分の作製した3Dとのイメージが合うよう納得できるまで修正する作業に一番時間を使います。プリント後の組み立てや塗り作業への配慮も必要です。とても集中力がいりますし、気に入った車両しかつくらないので、なかなか数は増えません。